ミズーリ大学 DM最新情報

ミズーリ大学DM最新情報(原文・英語)*外部リンク

日本語訳です。

◆ヒトのALSに相当する犬の変性性脊髄症の診断マーカーが確立される◆

2009年、アメリカのミズーリ大学、ハーバード大学、マサチューセッツ工科大学は、犬の変性性脊髄症(DM)はヒトの難病である筋萎縮性側索硬化症(ALS)と同一の遺伝子(SOD1)が変異していることが原因であることを発見した。
そこで、ミズーリ大学はALSの診断マーカーであるリン酸ニューロフィラメントH(Phosphorylated Neurofilament H、pNF-H)が、犬のDMの診断にも有用であるかについて研究を行った。
結果、血液中のpNF-HとDMの関連性は認められなかったものの、「脊髄液中」のpNF-HはDMの診断マーカーとして有用であることが判明した。
犬のDMは椎間板ヘルニアと誤診される場合があり、呼吸停止を起こすまで病状が進行すると亡くなってしまう。
誤診を減らし、DMを早期診断するために、脊髄液中pNF-Hによる診断法が臨床応用されることに期待したい。

訳者:武井昭紘(タケイ アキヒロ)  獣医師



///このことについてのスタッフの見解///

現在はDMの生前診断と言うと
「血液検査や脳脊髄液検査で炎症性疾患を否定し、MRIやCTまたは脊髄造影検査などの画像診断で脊髄の圧迫性病変を除外することです。
画像診断は、あくまでも椎間板ヘルニアなどの圧迫性病変を否定する目的で行われ、DMの病変を見つけるためではありません。
さらに、変異したSOD1遺伝子をペアで持っており、臨床症状がDMと合致する場合は、DMに罹っている可能性が高いと考えられます。」(岐阜大HPより引用)

上記の行程を経てDMの「可能性」を見極めるわけですが、このマーカー検査がDMにも有効であれば より確実な判断が可能となるのではないかと思います。
(2017年5月現在、国内での実用化はされていないと思いますが、ミズーリ大学では検体を募集しているようです)

※ 近い将来、国内でもDMマーカー検査が可能になるかもしれませんね。
ただ、個人的な見解ではありますが、DMのpNF-Hに関しては血液ではなく「脊髄液」になるようなので、
脊髄液採取のリスクや負担も視野に入れ、獣医師とよく相談をしながら検討すべき事だと思います。
(これまでも炎症性疾患の否定のために、脳脊髄液検査を実施する事にはなっていますが)

(@あんとす)